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都心の「リゾートオフィス(?)」にPAOS引っ越す

2010 / 4 / 5

オフィスや私宅の引っ越しについては大分前にもブログで書きましたが、またまたその両方を引っ越してしまいました。周りからは、かなり驚かれています。
一体、上京以来今回が私にとって何度目の引っ越しになるのでしょうか?

元々東京に出てきました50年以上前から、一カ所に家を建てるよりは、どうせならいろいろな所に住んでみたいとの希望があったのですが、その癖(へき)がいまだに抜けず困ったものです。
ただこのたびの引越は単なる思いつきではなく、それなりにいくつかの理由を伴っております。

最大の理由は、私にとっては多分ライフワークの集大成とも言えそうなSTRAMD(戦略経営デザイン)なる人材育成プログラムが、いよいよこの4月からスタートすることになったからです。今の私の時間の多くはSTRAMDの準備を中心に動いております。(STRAMDの詳細やその後の展開につきましては、このたびの募集で予想した以上に素晴らしい受講生の皆さま方にお集まり頂けましたので、また稿を改めて書かせていただきたいと思います)

新しいオフィスは、南青山というまさに都心にあるのですが、窓からは緑深い庭が見え、会議室には暖炉まで備わっているといった、およそ都心型事務所とはほど遠い環境です。

もともとこの建物は、旧知の友人が会員制のクラブのような場として活かしたいと造られたものでした。しかし、現実的には年に数回パーティをやるのみに止まっており、建物は使わないと駄目になっていきますので、思いがけず「中西さん、借りてくれない?」と頼まれました。私の方はちょうどPAOSの若い人たちを独立させ(株式会社コトヴィア創立)、より個人事務所化へとワークスタイルを変えていこうとしていた時でしたので、実にタイミングがよく、この話に乗ることにしました。

ですが引っ越してみると、この天井高が3bもあり元々がオフィスでもなければ住宅でもない、ちょっとした現代の二笑亭綺譚のような建物は、通信系の未整備から大理石張りの床の重量制限に至るまで、今までのオフィスでは経験したこともないような課題難題が沢山出てきました。それらに何とか対応しようと苦心の日々が続いていましたが、少しずつこの独自環境にも馴染んで来つつあります。

今も窓の外を眺めると小鳥が餌を啄(ついば)む姿が眺められ、つい自分が東京の都心にいることすら忘れそうになります。

地下鉄の最寄り駅(表参道・神宮前・乃木坂)からは、いずれも約10分ほど歩くことになりますので、これまでのオフィスに比べると少々不便にはなってしまいましたが、南青山のこの土地は、私に取りましては、まさに自分の仕事人生が始まった場所として思い出深い所でもあるのです。

私が今日のような独自のデザインコンサルタントとしての道を歩み始めた理由の一つは、浜口隆一先生との出会いにあるといっても過言ではありません。
浜口先生は、当時日本を代表する建築評論家にしてデザイン評論家でもありました。私は早稲田大学4年生のとき先生からお誘いを受け、「デザイン・ポリシー(企業イメージの創造)」という処女作を共著として上梓させて頂きました。ある意味では己の出版人生の端緒を開いて頂いた恩人といえます。


デザイン・ポリシー

その浜口先生の当時のオフィスがこのたび引っ越してきました新事務所のすぐ近くに在ったのです。ですから、当時この辺りはしょっちゅう通ってきたところであり、その思い出の場所に回帰してきたとも言えるのです。

加えて、新オフィスのすぐ近くにはホテル・フロラシオンがあります。ここは、私が大きな交通事故で重傷を負いました3年前、退院直後はまだ歩行が困難な状態でしたので、当時のオフィスに程近かったここでホテル暮らしをしながら、仕事の打合せなどを行っておりました、その意味では蘇りの第一歩を印した場所も近くにあるといった、記念すべき因縁の地域でもあるのです。

そうしたご縁もあって、永く蓄えて参りました独自の個人の知を活かしながらこれから新たに仕事をしていく場所としては、良い立地とスペースを得たのではないかと考えている次第です。


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投稿者 Nakanishi : 2010年04月05日 22:25